【短大】視覚障がい者に寄り添った「模擬ブライダルを開催」
10月17日(木)高崎商科大学短期大学部経営学科の1年生が、「模擬ブライダルプロジェクト(担当教員:森川幸紀雄教授)」を実施しました。
本プロジェクトは、2025年5月から約6か月間にわたり、学生たちがそれぞれの役割に応じて、プランニング、ペルソナ(人物像)設定、ストーリー作成、衣装合わせなどを行いました。

今年度は、『障がいは神様からのギフト』をテーマに共生社会を目指したユニバーサル・ウエディングを企画しました。
「模擬ブライダル」とは、学生が一からブライダルを企画・提案し、実際に挙式・披露宴を行う取り組みです。
実際に、視覚障がいのある富田安紀子様(26歳で左目を失明、義眼を装着。ファッションモデル、和太鼓奏者として活躍中)が新婦役を務め、どんなハンディキャップがあっても誰もが参加し、楽しめる結婚式を行うことができました。
学生たちは6月にブラインドウォーク体験を実施し、「目が見えない状況とはどういうものか」「どのように対応し、声をかければ不安を取り除けるか」などについて学びを深めました。
本番では、視覚障がいのある新婦に配慮し、通常よりも多くの情報を声かけによって伝えるほか、階段や段差など見えにくい場所での丁寧な誘導、大型スクリーンによる余興映像の見やすい工夫、さらに特殊な点字ソフトを用いて会場レイアウトや席次表を点字で印刷するなど、さまざまな工夫を凝らしました。

※点字で作られた会場レイアウトと席次表を指で確かめるゲストたち
学生たちの担当は、キャプテン、アテンダー、司会、音響・照明、ドレス・ヘアメイク、フラワー装飾、カメラ・ビデオ撮影など多岐にわたり、現場でのやりがいと魅力を体験する貴重な機会となりました。これらの経験は、今後の就職活動や社会での活躍にもつながっています。


ブライダルのやりがい・楽しさ、そしてその裏にある苦労や努力など、実際に経験したからこそ得られる学びが多くあったことと思います。
当日には、本学卒業生で現在ブライダルプランナーとして活躍している先輩の姿もあり、社会人として頼もしく成長した姿を見ることができました。
ご協力いただいた皆さまに、心より感謝申し上げます。
参加学生の声(感想)を一部ご紹介します
●インカムでお色直しの状況を確認し、曲を流すタイミングを合わせたり、新郎新婦の希望を踏まえて選曲したりするなど、実際に模擬ブライダルを経験しなければ分からなかったことを多く学ぶことができました。(音響・照明担当)
●ブーケやウエディンググローブを預かる・渡すタイミング、イスを引くタイミングなど、常に新郎新婦の動きを把握し、先を予測して行動することの大切さを改めて学ぶことができました。(アテンダー)
●新郎新婦はもちろん、チーム全体とのコミュニケーションを取ることの大切さを改めて実感しました。新婦の髪型を急遽変更する場面もあり、柔軟性や問題解決力も身につけることができました。(ドレス・ヘアメイク/ドリンクサービス担当)
